令和元年度第1学期始業式

丹波篠山市は、感染未確認地域であることから、換気を2方向からする、人の間隔を開ける、マスクを着用するなど、密閉空間(むんむん)、密集空間(ぎゅうぎゅう)、密接場面(がやがや)の3つの「密」を避けて、始業式及び学級開きを行いました。

始業式式辞概要
人類が英知を結集しても、いまだにその本当の姿を解明できない新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちから“あたりまえ”をうばっていきました。学校、部活が制限され、命や健康が脅かされています。命を大切にして生き抜くことや、未知なる物事に最もふさわしい答を生み出すことがますます大切になってきています。みなさんの一番大切にしなくてはいけない命と健康、そして学校生活でその年齢に身につけべき基礎学力と人間関係を構築する力、このバランスをとりながら今年の教育活動を進めていきます。
さて、海外で最も人気の日本のアニメはONE PIECEだそうです。主人公は万能ではない。時には正解と言えない行動をする。しかし、個性溢れる仲間と危機に対して知恵を絞り出し、新しい価値観を創る。こうした人物像が世界の人に共感を呼んでいるのかもしれません。このように、これからの学びは、ジグソーパズルからブロックパズルへと変化すると言われます。ジグソーパズルは、答えはただ一つで、正しいピースを速く見つけられる力が最優先されます。一方、ブロックパズルは、無数の答えがあり、目指すべき形を自分で考える力が必要になります。
篠山中学生は、郷土の伝統の中から生み出された「失敗を恐れず挑戦する勇気」をもっています。このことを基盤として、生徒同士が最善の答えを探し続ける対話、教師が授業・教育相談で生徒を支援する対話がこだまする学校にし、みなさんが、これからの社会の糸口をつかめるようにしたいと思います。


教育活動では「さわやかな環境、ささえあう仲間、やくどうする授業、まごころあふれる集団」を合い言葉にします。まず、さわやかな学舎です。時間厳守、避難行動など「きびきびした生活」、環境美化など「すがすがしい学舎」、場に応じた挨拶など「さわやかな仲間」など、安全安心な環境づくりを行います。
コロナウイルスの影響で、1学期には様々な行事が延期となります。健康に留意しながら知恵をあわせてのりこえてください。


次に、ささえあう仲間です。学校は大人への準備をするところです。そのため、話し合い合意形成・協力して課題解決や人間関係形成をしていく必要があります。いじめをはじめとする学校生活の課題について考え、将来や社会の糸口をつかむ仲間づくりを進めます。そのために、道徳の授業や教育相談を学年の先生みんなで行い、先生と生徒の対話をふやします。


次に、やくどうする授業です。授業の流れのキーワードは学びの「ささやま」です。①さきよみする感性、つまり、ハッキリ!予習で目標・見通しをつかみ、シッカリ!書いて基礎・基本に挑戦します。②ささえあう力、つまり、ミッチリ!意見交流で思考・対話します。③やりぬく力・まとめる力、つまり、バッチリ!振り返り実践します。


最後に、まごころあふれる集団です。主人公である生徒、保護者、地域の方々、教職員の四つの力をあわせ、夢を育む講演、やりがいのあるボランティア活動、やすらぎを感じる安全点検などの教育活動を進めます。また、先生方に可能な限り生徒と対話をしてくださいと言っています。悩み事は早くSOSを出してください。


結びに、新型コロナウイルス感染拡大のため、緊急事態宣言が出て、休校がさらにのびるかもしれません。先生も、お家の方も誰も経験したことのないつらさを感じているかもしれません。心配なことがあればどうか困ってるよと先生に相談してください。学級担任、教科担任の先生だけでなく、全員で協力して、できる限りのサポートをします。一緒にがんばりましょう。