全校集会の話 コミュニケーション能力

高等学校の推薦入試等では面接が行われることがあります。高校入試で面接を受けなかったとしても、長い一生で見れば就職時の面接もあるし、広い意味で考えれば接客も一つの面接です。そして、面接で最も重要なことの一つが「コミュニケーション能力」だと言われます。
これは、皆さんが思っている「コミュ力」、つまり、「人と話すのが好き」「初対面でも人見知りせずに話せる」よりももう少し深い意味があります。
仕事上でいう「コミュニケーション力」とは、語先後礼という作法とともに、①相手の言うことを正しく理解する力、②伝えたいことを分かりやすく表現する力、説得・納得させられる力、そして③場の空気や会話のすれ違いに気づく感性も大切だと言われています。
今は新型コロナウイルスの関係でソーシャルディスタンスをとらなければならず、また、対面で大きな声で話すことも規制されています。しかし、こんな時期だからこそ、一つ一つの言葉を大切にして、本当のコミュニケーション力を身に着けてほしいと思います。
最近、いじめアンケートの中に、心ない言葉を実際に、あるいはSNSで言って傷つけている事例があります。こうしたことは人権侵害であり、言葉の内容によっては脅迫罪という犯罪になることもあります。そして、こうした言葉を使っている人は、相手を傷つけるだけでなく、自分自身も社会で通用しないコミュニケーションへと追い込んでいることに気が付いてほしいと思います。
1年間の仲間づくり、絆づくりも仕上げに近づいています。将来につながるコミュニケーション力を身に着け、相手も自分も得をするようにしてください。